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2024.6.11照明のコツは「スカラップ!?」

照明用語で「スカラップ」という言葉はご存知でしょうか。

私もこの呼び方については、つい先日知ったのですが

 

検索では

直訳では帆立貝(scallop)のこと。
照明用語では、スポットライトやダウンライト等で壁面に近接配置した場合に見える、
帆立の貝殻のような光のエッジのことを指します。

 

なんのことかというと、この物件の左側 白い壁面に見えている光の陰影や

 

この物件の右側の壁面に見えているこのような光の事を指します。

 

最初の物件の工事前はと言うと廊下中央に蛍光灯が埋め込まれています。

 

 

 

こちらの物件の工事前もダウンライトですが同様に通路中央に均一に配置されています。

 

事例を挙げ始めると きりがないのですが外リノをご依頼いただく築古物件の多くが効率的に明るさを確保する為、

空間の真ん中に最小限の器具を設置している事がほとんどです。

昔は器具本体のサイズも大きく。現在のような意匠照明なかったのが要因ですが、

空間全体がぼやっと照らされた空間は「暗い」印象の建物になってしまいます。

 

現在でもスカラップを出さないのが美しいという考え方もありますが

外リノではあえて照明を壁側に寄せて設置することで

光の陰影をデザイン上の演出に利用しています。

 

サインや見せたい整った壁に向け光を落とす一方で、

火災報知器やPS、MBなど見せたくないものには

極力光を当てずに照明のメリハリをつけています。

 

 

このように照明計画の際は、実質的な照度よりも視覚的な照度を確保することがデザインのポイントです。

 

 

照明やり替えの際や、新築の照明計画の際には是非この「スカラップ」を上手く取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

藤本

株式会社インターデザイン

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